近頃何作品も映画化されている伊坂幸太郎
とりあえず最初は「大どんでん返しもの」としてよく名前のあげられる此方を購入してみました
*内容*
泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。
並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。
巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。
個人的評価:
サスペンス+ヒューマンドラマ、淡々と平凡な人たちが混ざり合い離れていくだまし絵的ストーリー
5つのストーリー自体は割とシンプル、事件は起こってもドラマティックな展開とまではいきません
登場人物が関わったり離れたり、バラバラに離れていたピースがついにまとまって最後はきちんと答え合わせまでしてくれるのでコレの謎解きで躓くことはあまりなさそうです
私の場合、途中(泥棒がマンションに~あたり)で気づいちゃったので後はひたすら確認作業でした
だまし絵トリックの他に、人手を転々とする「アレ」の行方もお話の見どころの一つ
同じ大どんでん返しものとしてはイニシエーション・ラブよりは此方の方が好み
ですが、だまし絵トリックにかまけてストーリー&其々の人物像が薄くなっているような・・・(わりとステレオタイプ)
希望を感じさせるラストは◎
分かりやすく飽きずに最後まで読めるので、軽いミステリーを読みたい方におススメ
教訓めいたものもなく、ドロドロもしてないので老若男女問わず手軽に読めると思います
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